アルバ会社説明会



第22号  薬の保管方法 

2003/07/20

最近、処方日数が長くなる傾向があり、薬の保管方法についてのご質問をお受けすることがしばしばあります。そこで、今回の処方せん豆知識では「薬の保管方法」について、取り上げることにしました。

一般に、薬局で購入した薬には、使用期限(薬を安全に使用できる期限)が記載されています。 しかし、病院や診療所で処方された薬には、使用期限の記載がほとんどありません。

それは、医師がそれぞれの患者様の症状や体質などに合わせて処方しているからで、薬を服用しなければならない日数分か、次回診察日までの日数分の薬しか出さないからです。上述しましたように、処方日数の長期化にともない飲み忘れなどで薬が余ってきたり、頓服(定期的に使用するのではなく、必要なときだけに使用する薬)などでは、そのまま残っていることもよくあるようです。

そのような薬を、安全に使用していただくための注意点についてふれていきます。






 保管場所

薬は、高温・多湿・直射日光の3点を避け、室内で比較的温度が低く(15℃〜25℃)室温の変化の少ない、お子様の手の届かない場所に保管しましょう。特に、梅雨の季節の湿気や冬の暖房器具による高温にも注意が必要です。普段携帯している薬についても、薬を車の中においておくことは厳禁です。真夏の日中、車の中は50℃以上になりますので、特に注意してください。
ただし、薬によっては冷蔵庫での保管や遮光が必要なものもありますので、そのような場合は指示に従いましょう。
なお、薬局で渡される薬剤情報書(薬の説明書)・薬の袋(薬袋)・一般薬に付いている添付文書なども一緒に保管しましょう。

また、タッパーウェアなどの気密容器に保管する場合も、薬の袋から薬を出さずに保管しましょう。当薬局でよくあるお問い合せとして、薬の袋から出して保管したために薬の飲み方が解らなくなったり、誤って他の人の薬を飲んでしまったなどがありますので注意してください。


未開封でも冷蔵庫保存の必要な薬
水薬の一部
ただし、薬によっては、冷蔵庫で保管すると固まってしまうものがあります。(例:鉄剤)
薬剤師の指示に従って保管するようにしてください。
坐薬の一部
一般に、坐薬は肛門や膣に入れたときに、体温で溶けるようになっています。気温が高い時期などは中身が溶けてしまうことがあります。
冷蔵庫で保管する必要のない坐薬もありますが、冷蔵庫で保管することをお勧めします。
点眼薬の一部
「冷蔵庫など冷暗所に保管してください」とあるものは、指示に従ってください。
インスリン注射薬    
インスリン注射薬は、凍結を避け冷蔵庫に保管してください。
ただし、使用中のペン型インスリン注射薬は、結露を避けるため冷蔵庫に入れないでください。

「では、全ての薬が冷蔵庫で保管した方がいいのでは・・・・」

家庭内で高温・多湿・直射日光の3点を避ける場所というと、やはり冷蔵庫が一番に思い浮かびます。
しかし、冷蔵庫内と室温との差があるため、薬を冷蔵庫から出したとき結露して、返って湿気てしまうことがあるなどの弊害がある場合もあります。

☆薬によっては保存方法が異なりますので、特に保存方法の指示がある場合は、その指示に従うようにしてください。


医師に処方してもらった薬が残ったとき

医師によって処方される薬は、その時の症状や体調によって処方されています。例えば、風邪などの急性疾患で受診した場合は、その時点での年齢・体重・症状などに合わせて処方されたオ−ダ−メイドの薬です。

熱があるからといっても風邪とはかぎりませんし、原因が異なる場合もあり、体調が異なっている場合もあります。
以前にもらった薬が、それほど期間がたっていないからといって自己判断して使用せず、医師の診察を受けるようにしてください。

また、いつもらった薬かが不明なものや使用していいかどうか解らない場合は、医師や薬剤師に確認するようにしてください。



使用期限内でも使用しない方がよい場合
以下のような場合は、薬の品質が変わっている場合がありますので、使用を避けてください。
錠剤やカプセルの色が変わっている・表面がザラザラしている・亀裂が入っている・臭い が変わっているときなど。
粉薬の色が変わっている・固まっている・臭いが変わっているときなど。
透明だった液剤に沈殿があり、よく振っても溶けないときなど。
軟膏やクリ−ムなどで、色が変わっていたり、油が浮いているときなど。
透明だった点眼薬が濁っているときなど。
シップ剤などの表面が乾いていたり、油が浮いているときなど。


 使用期限の目安

医師に処方してもらった薬には、使用期限が明示されてないものがほとんどです。 では、使用期限はというと、原則として、特別な指示がない限り、処方を受けた日から指示通り使用して使い切る日までということになります。

とはいっても、必要に応じて使用する頓服などが薬箱に残ってることなどはよくあることです。 また、長期に薬をもらった場合などは、きちんと保管・管理し薬を安全に使用することはとても大切なことです。

ここでは、薬の形態によって大まかな薬の使用期限と保管条件を示しておきます。


★ ここでお示しするのは、あくまでも目安です。 保管条件や薬の種類によっても異なりますので、おかしいなと感じた場合は、使用を避けるようにしてください。
また、使い切らなかった処方薬については、自己判断で使用せずに医師や薬剤師にご相談するようにしてください。

※表中のをクリックしていただくと各製剤の詳しい説明をご覧いただけます。
形   態
使用期限
(目安)
保管条件
有効期限、使用期限の
あるもので未開封のもの
期限内 冷暗所または指示通りに保管してください。
ビン入りの錠剤・
カプセル剤
半年
〜1年以内
ふたをしっかり締め、薬箱または缶に入れて冷暗所で保管してください。
PTP包装(1シ−トづつ)のアルミパック(アルミの袋)入り アルミパックを開けてからは服用日数内 特に、吸湿性の高く空気中の水分で変質しやすい薬なので、このような包装にしてあります。アルミパック開封後は出来るだけ日数内に服用するようにしてください。
PTP包装でアルミパック無し 錠剤は
半年〜1年
軟カプセルは3〜6ヶ月
冷暗所または指示通りに保管してください。
アルミヒート入 りの顆粒剤など 未開封 約1年 冷暗所または指示通りに保管してください
1/2〜1/3
使用のもの
2〜3日以内 カットした部分を折り返して、缶などに保管してください。
液剤
(原液)
未開封 ・6カ月以内
・使用期限の記載のあるものは、その期限内
冷蔵庫で保管するようにしてください。ただし、凍結させると薬が変化するものがあるため冷凍庫での保管は避けてください。 カップ・薬びんの口は常に清潔に保つようにしてください。
開封後 ・約2週間
・使用期限の記載のあるものは、その期限内
一般に、シロップ剤などの内用液剤は,糖などで甘味がつけられていることがよくあり、細菌などで汚染される恐れがあります。飲み残したものは、長く放置せず処分するようにしてください。
液剤
(水で薄めてあるもの)
処方日より
1週間
何種類かの薬が配合してあり、水で薄めて飲みやすくしてあることがよくあります。防腐剤は入っていませんので、冷蔵庫に保管していても7〜10日を限度にしてください。原液が使われていて、使用開始日に水で薄めるという指示がされていても、やはり、薄めてから7〜10日で服用するようにしてください。
点眼薬
(開封したもの)
特に記載がなければ
約1ヶ月
冷蔵庫での保管が必要なものもあります。遮光袋(濃い色の袋)が添付されているものは、遮光の必要があるためです。必ず、遮光袋に入れて保管してください。
点耳薬
(開封したもの)
特に記載がなければ
約1ヶ月
冷蔵庫での保管が必要なものがありますが、冷たくなっている点耳薬を冷たいままさすと、めまいを起こすことがありますので、手で温めてできるだけ体温に近い状態にしてから使用してください。
坐剤
(未開封のもの)
1年以内 冷蔵庫での保管が必要なものがほとんどです。(開封後はすぐに使用) 気温の高い時期には、坐薬は溶けやすくなりますので挿入部を下にして冷蔵庫で保管してください。一度溶けてしまった坐薬は、原則として使用しないでください。
外用薬(軟膏等) 1年以内 フタをしっかり締め、冷暗所で保管してください。
インスリン
注射薬
未開封 期限内 凍結を避け冷蔵庫で保管してください。 (使用期限まで使用可能)
使用中 約2〜3ヶ月 使用中のペン型インスリン注射薬は、結露を避けるため冷蔵庫に入れないでください。携帯時は直射日光を避け、なるべく温度が上がらないように注意してください。


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