アルバ会社説明会



第25号  『ニキビげきたい法』ですばらしい青春を!!

2003/10/17


目次:
※ご覧になる項目を上の目次よりお選び下さい。



ニキビは、思春期以後にほとんどの人が経験する皮膚病です。正式な病名は尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)といいます。 また、最近では20歳以降の大人のニキビも増加しており、なかには思春期にニキビができず、20歳代になって初めてニキビに悩まされるという例もあるようです。

しかし、たかがニキビとあなどり、ケアの方法を間違うとニキビ跡が残り後悔することになります。

今回は、ニキビができるメカニズムから日常生活での注意点や薬物療法についてご紹介します。


 ニキビのできるメカニズム

皮脂腺から分泌された皮脂は毛穴から排出され、皮膚の潤いを保っています。しかし、思春期になると、性ホルモンの分泌が増えることにより、皮脂の分泌も盛んになり毛穴が皮脂でふさがってしまうことがニキビの主な原因です。




    


もう少し詳しく見ていくことにします。


(1)正常な状態



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(2)毛穴の中に角質(図1参照)がたまり、毛穴がふさがれ皮脂が皮膚表面に排出されずに毛穴のなかにたまり、ニキビの始まりである面皰(白ニキビまたは黒ニキビ)を形成します。
この状態では、痛みなどは伴いません。



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(3)(めんぽう)は指でいじくったりして刺激を与えると直ぐに炎症を起こします。 また、毛穴の中に常在しているアクネ菌(ニキビ菌)が皮脂を栄養にして繁殖し、炎症を起こし赤いニキビ(丘疹;きゅうしん) や膿をもったニキビ(膿疱;のうほう)になります。
    

     


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(4)さらに炎症が広がると硬いしこりや、ぶよぶよしたしこりになり、このような状態になるとニキビ跡を残すことがよくあります。
    



思春期のニキビと大人のニキビのちがい

思春期のニキビは、上記したように皮脂の分泌が盛んになり、毛穴が皮脂でふさがってしまうことがニキビの主な原因で、できる場所も顔が中心で額・鼻・あごなどによくできます。

しかし、大人のニキビの場合、肌が乾燥しているのにニキビができることがよくあります。もちろん、思春期同様、過剰な皮脂分泌がニキビの原因の1つですが、その他、ストレス・体調・月経周期・化粧などのさまざまな要因が絡み合っている場合が多く、皮膚科の専門医を受診して適切な指導と治療を受けるようにしてください。

また、年齢が上がるにつれてニキビのできやすい場所が、ほお・口の周り・あご・胸元・背中などのように下の方に多くできる傾向があるともいわれています。



 日常での注意点

ニキビをつくらない、悪化させないためには日常生活を見直すことが最も大切です。このコ−ナーでは、スキンケア・入浴・化粧・食事・その他の注意点についてふれていきます。



スキンケア
洗 顔
  洗顔料は、固形石鹸タイプがお勧めです。
クリーム状の洗顔料はあわ立てが不十分でもなんとなく洗えてしまうことや、すすぎ残しが多いからです。洗顔料もさまざまなタイプのものが市販されていますので、自分の肌にあったものを選ぶようにしましょう。

ただし、ニキビができるのは、皮膚が弱いから・刺激をするとよくないからといって、油肌にもかかわらずベビ−石鹸・弱酸性石鹸・過敏肌用石鹸などを使う人がいます。元来このような石鹸は、油を落とさないようにするための石鹸ですので、かえってニキビを悪化させる場合があります。

また、洗顔の回数は1日2〜3回で十分です。皮脂が多いからといって、1日何回も洗顔をすると肌が乾燥しすぎて、かえって皮脂の分泌が増える結果になります。

以下に、洗顔方法を示しておきますので参考にしてください。

〔洗顔方法〕
1. 空気を含ませよく泡立てた泡で顔全体を包み込むように洗いましょう。泡立ちが不十分だとゴシゴシと洗うことになってしまい、余分な刺激を与えることになります。
最近は、泡立てが簡単にできるようなネットが安価で市販されていますので、そのような物を利用されることをお勧めします。  
2. ニキビができている部分はそっとやさしく、額やあご、鼻のまわりなど脂っぽい部分は、特にていねいに洗いましょう。 ぬるま湯で洗うと皮脂がよく落ち効果的です。
3. しっかり洗い流し、タオルでふく時はやさしくおさえるようにして水分を吸い取らせましょう。 特に、ニキビがある場合ゴシゴシこするのは禁物です。
4. 洗顔後は、どのタイプのニキビでも、化粧水の使用はさしつかえありません。皮脂が多いから、何もつけないという人もいらっしゃいますが、皮脂分泌と保湿力とは別問題です。毛穴がつまるのは、固くなった角質のせいもありますので、水分補給して柔らかくすることが大切です。
乾燥しがちな人は、その後に乳液を使用してください。


入 浴
入浴での注意は、胸と背中をよく洗うことです。
背中にニキビをたくさんつくる人がいますが、背中の洗い方が不十分な場合に多いようです。 また、ロングヘアの女性の場合、シャンプ−やリンスがよく洗い流されていないまま毛先が背中や額にふれて、その油分がニキビを悪化させることがあるようです。

髪を洗った後はすすぎを十分にし、髪が背中などにつかないように工夫しましょう。また、洗う順番は、髪→からだ→顔(最後)の順番にしましょう。


化 粧
基本的に、ニキビができているときはファンデ−ションは使用しないほうがいいでしょう。 出来るだけ、口紅やアイシャド−などのポイントメイクに止めるようにしましょう。どうしても使用したい場合は、ノンコメドジェニック(ニキビになりやすい成分を含まない)と書かれたファンデ−ションやパウダ−などの使用をおすすめします。

しかし、出来ればファンデ−ションは使わずに、パウダ−だけにしておく方がニキビを悪化させません。落ちにくいタイプや化粧くずれしにくいタイプのファンデ−ションは、毛穴をふさぎ皮脂の排出が妨げられます。

*クレンジング
クレンジング剤は、低刺激で洗い流すタイプのものがおすすめです。 ふきとるタイプのものは、毛穴を刺激してしまいます。


食 事
ニキビと食品の関係は、個人差が多く因果関係がはっきりしていません。
しかし、昔からチョコレ−ト・ケ−キ・ピ−ナッツ・ココア・もちなどの糖分や脂肪分を多く含む食べ物は、ニキビを悪化させるといわれています。 しかし、あまり厳しく制限しても現実的ではありません。

以下に、特に注意して心がけた方がいいと思われることを列記しておきます。

1. バランスのとれた食事
思春期は成長期でもあり、あまり食事制限することはよくありません。
偏食をさけ、出来るだけバランスのとれた食生活を心がけるようにしてください。  
2. 食物繊維をとる   
便秘は、ニキビの大敵です。野菜を十分とり、便秘を解消しましょう。
 (処方せん豆知識 第11号『食物繊維』12号『便秘(その1)』13号『便秘(その2)』を参照)
3. 飲酒をひかえる   
過剰のアルコ−ルは、炎症を悪化させます。
4. 刺激の強い香辛料はひかえめに   
唐辛子・胡椒などの刺激の強い香辛料のとりすぎは、炎症を悪化させることがあります。 とりすぎずに美味しく健康的な食事をしましょう。
5. 甘いものは適当に
糖分の取りすぎは、体内のビタミンB群を多く消費します。 また、過剰な糖分は脂肪に変換され、皮脂の分泌にも影響を与えます。
6. 脂肪の多い食べ物は適当に   
揚げ物・チョコレ−ト・ナッツ類・乳脂肪などの脂肪分の多い食品の食べ過ぎは、皮脂の分泌に影響を与えます。


その他
スキンケアや食事以外にも、ニキビに影響を与える要因は沢山あります。
特に、大人のニキビの場合、生活習慣の乱れやストレスなどによってニキビが引きおこされることがあります。

以下に、その注意点を列記しておきます。


1. ストレスをためない
皮膚とストレスは、大変関係が深いといわれています。ニキビだけでなくアトピ−などの皮膚病もストレスが原因で引きおこされることがよくあります。ストレスは、万病の元ですので、ストレスをためないように、工夫をしてください。  
2. 睡眠不足
皮膚の新陳代謝は、午後10時から午前2時にかけて行われているといわれています。夜更かしは、お肌の大敵です。皮膚は、夜間に再生されていますので、十分な睡眠で生き生きしたお肌を蘇らせましょう。
3. 無意識のクセ   
例えば、ほおづえをつく場所に、いつもニキビがくり返し出来ることがあります。ほおづえをつくことによって、その部分が圧迫刺激を受けニキビが出来やすくなることがあります。
また、タ−トルネックをよく着る人に、首の回りにニキビがよくできることもあるようです。いつも、同じ場所ばかりにニキビが出来る人は、チェックをしてみてください。
4. へア−スタイル
額やほおに毛先がいつもふれるようなへア−スタイルは、頭髪の汚れが皮膚に付きやすく 刺激を与えてニキビを悪化させることがあります。なるべく顔に髪の毛が触れないようなへア−スタイルにイメ−ジチェンジをしてみては・・・・・・・



 薬 物 療 法

薬物療法には、外用薬と内服薬があります。
一般に、軽症の場合は、外用薬だけの治療になりますが、外用薬で治療効果が十分でない場合や、初めから炎症が強く丘疹や膿疱の多い場合には、内服薬の併用をします。その他、月経前に増悪する場合にはホルモン剤が有効なことがあります。
また、ストレスが原因でニキビが悪化している場合は、精神安定剤を使用することもあります。

それぞれについて、詳しく見ていくことにします。


外 用 薬

1. 角質剥離剤(かくしつはくりざい)   

●硫黄剤(イオウ・カンフルロ−ション)
   
古くから面皰(白ニキビ・黒ニキビ)に対して使われる液体の外用薬です。毛穴に詰まった角質や皮脂を取り除く作用があります。ただし、炎症を抑える作用はありません。
1日2回、朝晩の洗顔後に使用します。朝は上澄み液をぬり、夜はよく振ってから使用します。

●その他(市販薬)  
  
イオウ・カンフルロ−ションと同じ目的で、サリチル酸(ふさがった毛穴を広げる)とアルコ−ル(毛包内の皮脂を溶かす)の合剤(商品名:アクネペ−ルなど)や硫黄とレゾルシン(消毒殺菌)の合剤(商品名:クレアラシルなど)など、その他にもよく似た薬品が市販されています。      

☆注 意    
硫黄製剤は、場合によっては刺激や皮膚が乾燥しすぎてガサガサになり、かえって皮膚のバリア機能の低下をきたすことがあります。症状が強いときには部分的に使用するか、上澄み液のみを用いるなど、使用法に工夫が必要です。
2. 外用抗炎症剤    
抗炎症作用を持つものとしては、イブプロフェン外用剤(商品名:スタデルムクリ−ム・ベシカムクリ−ム)などがあります。これらは、硫黄製剤のような刺激感や皮膚の乾燥感もなく、軽症のニキビに用いられます。
3. 抗生物質・抗菌外用剤   
アクネ菌(ニキビ菌)に対する除菌・抗炎症作用に用いられます。   

●ニュ−キノロン系抗菌剤    
ナジフロキサシン外用剤(商品名:アクアチムクリ−ム・アクアチムロ−ション)   

●抗生物質    
リン酸クリンダマイシン外用剤(商品名:ダラシンTゲル、ダラシンロ−ション)
エリスロマイシン外用剤(商品名:エリスロシン軟膏)
クロラムフェニコ−ル外用剤(商品名:クロロマイセチン軟膏)


内 服 薬

1.

抗生物質
外用薬で効果が不十分な場合や、初めから炎症が強く丘疹・膿疱の多い比較的重症な場合には、外用薬と併用して用いられます。

●テトラサイクリン系(商品名:ミノマイシン・ビブラマイシンなど)  
アクネ菌に対して有効性が高く、アクネ菌が作る脂肪酸の生産を抑える作用もあるといわれています。比較的少量をやや長めに服用するのが一般的です(数週間)。    

●マクロライド系(商品名:クラリシッド・クラリス・ルリッドなど)     
吸収がよく、抗菌作用の他に抗炎症作用も期待され使用されることがあります。

2.

ビタミン剤   
色々なビタミン剤が使われますが、何れも補助的に用いられます。

●ビタミンA(商品名:チョコラA)    
皮膚の乾燥をおさえる作用があります。    

●ビタミンB2(商品名:ハイボン・フラビタンなど)
皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあり、かさつく皮膚に適しています。    

●ビタミンB6(商品名:アデロキシン・ピドキサ−ルなど)     
皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあり、かさつく皮膚に適しています。    

●ビタミンC(商品名:ハイシ−・シナ−ルなど)
炎症後の色素沈着の予防を期待して用います。

●ビタミンE(商品名:ユベラ)
炎症で生じる酸化物質を中和する作用や血行をよくする作用があります。

3. その他

●ホルモン剤  
月経前に明らかに悪化する女性患者に有効な場合があります(商品名:メサルモン-Fなど)。しかし、ニキビに対する作用機序はハッキリ解っておらず、月経周期の変動などの副作用に注意する必要があります。

●便通調整剤    
便秘は、ニキビの大敵です。食事や生活習慣に注意をするのは当然ですが、便秘がひどい場合などに、緩下剤や整腸剤が補助的に使われます。   

●精神安定剤
ストレスが原因の場合に、補助的に使われることがあります。   

●漢方薬
西洋薬であまり効果がなかったり、月経不順やがんこなニキビに有効な場合がよくあります。以下に処方例をあげておきます。


主な症状
随伴症状
処方例
紅色で勢いの強いニキビが多発 化膿傾向・
口臭・多食・便秘など
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
淡紅色で勢いのないニキビが散在 化膿傾向は少ない・
むくみ・冷え・月経周期の遅延・月経痛など
五積散(ごしゃくさん)
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
紅色のニキビが散在 化膿傾向・
月経前に多発・イライラ・怒りっぽい・のぼせ・ほてりなど
加味逍遙散(かみしょうようさん)
柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
淡紅あるいは正常色の丘疹あるいはしこりが散在 元気がない・疲れやすい・食欲不振・
顔色につやがないなど
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
帰脾湯(きひとう)
人参養栄湯(にんじんようえいとう)
暗色〜紫紅色のニキビ 色素沈着・
くちびるや皮膚が紫暗色・月経痛・月経不順など
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
通導散(つうどうさん)



 まとめ

 

青春のシンボルなどといわれるニキビですが、当の本人にとっては「青春の悩み」ではないでしょうか。また、大人のニキビについても、特に女性の場合、化粧がニキビを悪化させる原因でもあり、大きな悩みの1つだと思います。

今回は、ニキビについてその原因から日常生活の注意点・薬物療法などについてご紹介しました。しかし、ニキビ跡を残さないためには、早く皮脂を外に出し、炎症を起こさないように、洗顔を中心とした日常生活での注意を守ることが一番だと思います。

また、本文では紹介していませんが、ニキビに対して副腎皮質ホルモン外用薬(ステロイド外用薬)を使うことは絶対にいけません。炎症をとる作用があるので、効果がありそうな気がしますが、感染を増悪させひどいニキビ跡を残すことになります。
感染を起こした場合には、それが次々に広がっていきますので、早めに皮膚科の専門医に受診し、適切な治療と指導を受けることをおすすめします。

また、最近ではニキビ跡に対するケミカルピ−リングなどの治療法が開発されているようです。また、ニキビとよく似た皮膚病もありますので、治りにくかったり、症状がひどいときは、必ず皮膚科の専門医に診てもらうようにしてください。



朝陽薬局 甲東園店 管理薬剤師:曽川順子



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