アルバ会社説明会



第28号  肩こり解消法

2004/01/20


目次:
※ご覧になる項目を上の目次よりお選び下さい。



平成16年最初の「処方せん豆知識」は、『肩こり解消法』と題し、男女を問わず、どの世代でも悩んでいらっしゃる「肩こり」についてふれさせていただきます。

日本人は欧米人に比べ、「肩こり」を訴える人が圧倒的に多く「肩こり症民族」といわれています。一般に、日本人は骨格のきゃしゃな人が多く首と頭のバランスが悪いため、首や肩の周りの筋肉に負担がかかりやすいからであるといわれています。

また、日本人は畳の上での生活が多いことも原因の1つと考えられています。畳生活では、うつむいたり前かがみになる姿勢が多く、首や肩に負担がかかり筋肉疲労を起こしやすいからです。その他、ストレスや長時間のパソコン使用など様々な原因で起こる「肩こり」について、そのメカニズム・原因・簡単に出来る解消法などについてご紹介します。


  肩こりが起こるメカニズム

肩こりは、首から肩にかけて「重い」・「だるい」・「痛い」などの不快感を伴う症状のことをいいます。運動不足や同じ姿勢を長時間続けていると、首や肩の筋肉が緊張して硬くなり毛細血管が圧迫されうっ血状態を引き起こし、血行が悪くなります。

血行が悪くなると、筋肉に酸素や栄養分が十分いきわたらなくなるだけでなく、乳酸などの疲労物質が蓄積され、筋肉のこりや痛みを引き起こしてしまうのです。



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  肩こりが起こる原因

1.姿勢の悪さや長時間の同じ姿勢
肩こりのもっとも大きな原因は、姿勢の悪さだといわれています。猫背だったり、首を前に突き出すような姿勢は、肩や首に余計な力がかかり、筋肉を疲労します。
運動不足やパソコン作業で長時間同じ姿勢だったり、
自分に合わない枕(高すぎたりやわらかすぎたり)で寝ていると、緊張が続き、肩こりがひどくなります。

2.ストレスの多い生活
現在生活では、様々な場面でストレスを感じることがよくあります。からだはストレスを感じると自律神経のバランスが崩れます。
自律神経
とは、心臓をはじめとした全ての内臓、内・外分泌線、血管など、脳から指令を受けることなく独立して機能しているからだの器官の働きを制御する神経のことで、人間が自分の意思でコントロ−ル出来ない神経です。

自律神経は、ごく自然に緊張したときに働く交感神経(血管を収縮させたり、発汗を促進させるなど)と、リラックスしたときに働く副交感神経(血管を拡張させたり、発汗を抑制させるなど)の2つに分けられます。通常は、これらがバランスよく働いて健康な体を保っています。
しかし、様々なストレスでそのバランスがくずれると、首や肩周辺の血流をコントロ−ルしている交感神経が過剰に反応するために血行障害が起き、こりや痛みの症状を引き起こすことになります。

3.睡眠不足
睡眠は筋肉の緊張をほぐしたり、疲労を回復してくれるだけでなく、横になることで首や肩への負担も和らげます。睡眠不足が続くと、緊張がほぐれないままになってしまいます。また、姿勢のところでも書きましたが、からだに合わない枕や無理な姿勢で寝ていると、肩こりの原因になることもあります。

4.もともとの体型
背中や骨盤にゆがみがあると、正しい姿勢をとりにくくなり、慢性的な肩こりを引き起こします。また、歯の噛み合わせが悪い場合にも、あごの筋肉のバランスが悪くなり、首や肩の筋肉に負担がかかります。

さらに、肩の筋肉が少ないなで肩・やせ型の人・バストの大きい女性・太り過ぎの人なども筋肉に負担がかかり、肩こりが起こりやすくなります。

5.眼精疲労
メガネやコンタクトが合っていない場合や、長時間パソコンに向かっていると、目が疲れ、頭痛や肩こりの原因になることがよくあります。

6.冷え性
からだが冷えると、自律神経が熱を逃がさないようにするために血管を収縮させます。血管の収縮が続くと、血行が悪くなり、肩こりを引き起こしてしまいます。元来、冷え症の人は、このような状態が慢性的に続いているということです。

7.病気が原因
病気の自覚症状のひとつとして、肩こりがあらわれる事があります。 詳しくは次項でご紹介します。


  病気が原因で起こる肩こり

特 徴 :

筋肉疲労が原因の肩こりではなく、何らかの病気や損傷が原因で肩こりを引き起こす場合があります。 肩こりの他に、頭痛・頭が重い・めまい・のぼせ・耳鳴り・動悸・手足の冷え・手足のしびれ・全身が重だるい・立ちくらみなどの症状を伴う。

原因となる病気

1. 骨や関節の異常
変形性頚椎症・頚部椎間板ヘルニア・五十肩など。
2. 内科系疾患 高血圧・狭心症・貧血・低血圧・胆石(胆のう炎)など。 その他、風邪引きの初期に肩がこる場合もあります。
3. 耳鼻咽喉科の病気 慢性へんとう炎・蓄膿症など
4. 精神神経疾患 うつ病・ノイローゼ・自律神経失調症など。
5. 婦人科系疾患 更年期障害など。
6.歯科系疾患 虫歯・歯並びが悪い・噛み合わせが悪いなど

肩こり以外の症状が見られる場合や、何をしても治らないがんこな肩こりの場合は、自己判断せずに必ず医療機関を受診するようにして下さい。


  肩こりレベル度チェック

チェック項目が多いほど、肩がこりやすいタイプになります。

姿勢が悪いと思う
仕事はデスクワークが中心
長時間パソコンに向かっている
いすに座る時は足を組んでいる
冷え性
運動不足ぎみ
なで肩
やせ過ぎ、あるいは太り過ぎ
バストが大きい
ストレスがたまりやすい
どちらかといえば生真面目な性格
生活が不規則
睡眠不足ぎみ
目が疲れやすい
バスタイムはシャワーですませることが多い
胃腸が弱いほう
靴ずれ・マメ・タコができやすい

  肩こりの治療薬

1. 内服薬
肩こりは筋肉の緊張が続いている状態ですので、筋緊張弛緩剤を使用します。痛みが強い場合は、痛み止めを使用します。血液の循環を良くするビタミンEが使用されることもあります。

その他、疲労物質が筋肉に溜まるのを防ぐ働きのあるビタミンB1が使用されることもあります。
2. 外用薬(塗り薬) 「塗る」タイプには、外用液剤・ロ−ション・スプレ−・ゲル軟膏・ハ−ドゲルといったものがあります。
3. 外用薬(貼り薬) 「貼る」タイプには、うす手のプラスターと、水分を多く含んだパップ剤があります。プラスターは粘着力が強く、手軽に貼れますが、デリケートな肌の人の場合は、かぶれることがありますので注意が必要です。パップ剤は、粘着力は強くありませんが、かぶれにくいという特徴があります。

(処方せん豆知識『創刊第2号 くすりの正しい飲み方・使い方2「外用薬」』を参照)


<Q> こりや痛みを取り除くのに、冷湿布と温湿布のどちらを使えばよいのでしょう。
<A> 一般的に、打撲などの外傷による急性の炎症には、炎症をおさえるために冷湿布を用います。慢性の肩こりや腰痛の場合は、温めて血行をよくする目的で、温湿布を使用します。ただし、温湿布の場合、長時間貼っているとかぶれることがよくありますので、普段からかぶれやすい体質の人には向きません。

また、肩こりや腰痛の場合でも、冷たい体感で筋肉のこりが軽減できる感じがするのであれば、自分の好みや気持ちの良さで、温湿布・冷湿布のどちらを使用しても問題はありません。

こういった治療薬は、肩こりを根本的に治すものではなく、痛みや炎症を抑えるといった対処療法にすぎません。次に肩こりの予防と解消法についてご紹介します。


  肩こりの予防法

肩こりは予防が第一です。日常生活を振り返り、肩こりの原因となっているものを取り除き、肩こりを予防する生活を今日から始めていきましょう。


1.運動不足を解消しましょう
適度な運動(30分程のウォーキングでもO.K)で、ストレス発散。血行がよくなり、成人病の予防にもなります。少しずつでも、毎日することが大切です。過度な運動は、毎日続かないだけでなく、かえってからだの負担になることもあります。
 

2.睡眠をたっぷりとりましょう
その日の疲れはその日のうちにとり、疲労をためないように。疲労は、あらゆる病気の源です。布団やマットレスは、少し固めのものがいいでしょう。枕は、高いものは避けて、自分に合った枕を選びましょう。

3.正しい姿勢を身に付けましょう
うつむき姿勢で長時間パソコンに向かっていたり、寝転がって本を読んだり、片方ばかりでバッグを持ったり、同じ足ばかりで足を組むのも避けましょう。また、長時間の運転も筋肉が緊張してしまいます。1時間に1度は休憩をとり、首や肩をグルグル回したり、立ち上がって大きく背伸びをするだけでも、血行はよくなります。

4.目を休ませましょう
暗いところで本を読んだり、テレビを長時間見るようなことは、出来るだけ避けましょう。また、長時間パソコンに向かっている場合は、適当に目を休めましょう。目を1分ほどじっと閉じるだけでも、目を休めることができます。


  自分で出来る肩こり解消法

肩こりの大半は運動などで改善すると言われています。ここでは、手軽にできる解消法を紹介します。


1. 入 浴
体を温めるのには、一番効果的です。
最近話題となっている半身浴は、体のこりや冷え性の解消に効果があります。半身浴とは、ぬるめのお湯(38〜40度ぐらい。冬場は41度ぐらい)におへそから約10cmほど上で、20〜30分ほどつかる方法です。ぬるめのお湯で、ゆっくりつかることで、体のしんまで温められ、冷えにくくなります。
さらに、湯あがりに、凝っている部分に熱めのシャワーを勢いよくかけると、さらに血行がよくなります。

また、凝りがひどい時は、シャワーの交代浴も効果があります。40〜42度のシャワーを2〜3分浴びてから17〜20度のシャワーを2〜3分浴びます。
これを5〜6回繰り返し、最後にお湯を浴びます。

熱いお湯で首までつかり、長時間入浴すると、のぼせたり、心臓に負担がかかりますので、避けてください。また、湯冷めしないように注意し、入浴後は水分補給を忘れずに。

2. 肩こり解消ストレッチ

片手を横に向け、反対の手で 横にした手のひじを身体の方に 引っぱるようにします。
両手を頭の後ろで組んで
胸を張ったり緩めたりを繰り返します。

両肩にぐっと力を入れすくめるように上げます。   パッと力を抜き落とします。
右肩を上げたら左肩を下げる動作を
左右交互に行います。

3. マッサージ
筋肉の緊張がゆるみ、血行がよくなります。
患部が赤くなったり熱をもっているときは、マッサージをしてはいけません。

(1)も む
腕→背中→肩の順に先端から肩に向けて、血液を心臓に返していく つもりで行います。
手のひら全体を使って筋肉をもみほぐします。繰り返しおこる肩こりには腕をよくもむと効果があります。
(2)たたく
手を軽くにぎり、リズミカルにたたきます。
腕・背中は肩へ向けて、両手で小刻みにトントンとたたきます。 最後に肩を軽くたたきます。
 
もむ・たたくのどちらの方法でもよく、30分ほど行えば血行がよくなります。

運動や体操をしても解消されない頑固な肩こりや、吐気や頭痛を伴う肩こりの場合には、病気が隠れている可能性もありますので、早めに医療機関を受診し、医師の診断をうけることをおすすめします。


  肩こりの予防になる食品

肩こりの予防法や解消法をご紹介しましたが、毎日の食事も肩こりの予防には欠かせません。バランスのとれた食事をとることが一番大切なことは当然ですが、ビタミンB・ビタミンE・カルシウムを多く含む食品は、肩こりの予防につながりますので、毎日の食事に少しずつ加えてみては如何でしょうか。


○ ビタミンB群を多く含む食品
  
→筋肉にエネルギ−を供給し、疲労物質を代謝する
豚ヒレ・いりゴマ・大豆・大豆製品・さば・さんま・いわし・にんにく・レバ−など

○ ビタミンEを多く含む食品
  
→毛細血管を拡げ、血液の循環をよくする
さんま・さば・ぶり・うなぎ・かぼちゃ・ほうれん草・ア−モンド・ピ−ナッツなど

○ カルシウムを多く含む食品
  → じょうぶな骨を維持し、筋肉をスム−ズに収縮させる
干しエビ・かたくちいわし・パルメザンチ−ズ・乳製品・ごま・ひじき・わかめ・大豆製品・小松菜など


 まとめ

肩こりのメカニズム、原因・予防・解消法を紹介してきましたが、少しはご理解していただけましたでしょうか。この季節、肩や背中を丸めてしまいがちになりますが、背筋を伸ばして、肩こりとさようならをしましょう。私も今年こそは、肩こりにさようならをしたいものです。
アルバ薬局 大久保店 管理薬剤師 柳井 久美子



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