アルバ会社説明会



第29号  目の話

2004/02/20

目次:
※ご覧になる項目を上の目次よりお選び下さい。


  ものが見えるしくみ

ものが見える仕組みは、カメラが写真を撮れる仕組みとよく似ています。カメラの構造を単純にいうと、光がレンズを通り、それがフィルムに像として焼き付けられものが写ります。
目も、同じようにカメラのレンズにあたる水晶体(すいしょうたい)から光が通ったときに、屈折して網膜(カメラのフィルムに相当)に映像を感じとっています。
水晶体に入る光の量を調節しているのが虹彩(こうさい)で、カメラでいうと絞りの役割をしています。
目の焦点を合わせるために、毛様体(もうようたい)の筋肉が伸び縮みして水晶体の厚みが調節します。
遠い物を見るときは水晶体が薄くなり、近い物を見るときは厚くなって、常に網膜の位置でピントが合うようになっています。
実際には、もっと色々な組織が関連して、ものが見えているのですが、大まかにいうと以上のような仕組みになります。


  よくある目の病気

屈折異常
近視・遠視・乱視などが屈折異常といわれています。
水晶体の厚さの調節がうまくいかず、ピントがずれてしまっている状態です。

 1.網膜の手前でピントが合っている状態 

◇近 視
角膜から網膜の長さが長すぎる場合
角膜や水晶体の屈折率が 強すぎる場合

◇仮 性 近 視
仮性近視は、近視になりかけの状態のことをいい、偽近視ともいわれます。目の酷使と精神的ストレスなどが重なって起こるといわれています。子供に多い症状で、悪い姿勢や暗がりでの読書をするなどのように近くを長く見続けた結果、毛様体筋が異常に緊張して水晶体が厚くなり、一時的に近視の状態になることです。
一般に、目の調節を休ませる点眼薬がよく用いられます。

 2.眼底の後ろでピントが合っている状態

◇遠 視
角膜から網膜までの長さが短すぎる時に
おこる症状です。

◇老 眼
遠視は遠いところを見るときの屈折異常であるのに対し、老眼は老化による調節異常で近いところを見るときだけものが見えにくくなります。つまり、老化のため水晶体の弾力性が弱まり、近いところを見る際に網膜にピントが合わず、遠視と同じようにピントが眼底の後ろになっている状態です。

 3.屈折の度合いにばらつきがあり、光が焦点を結ばない状態

◇乱 視
光を屈折させる角膜や水晶体にゆがみがあると、屈折の度合いにばらつきが起こります。その結果、網膜のどこにもピントが合わず、遠くも近くもぼやけて見える状態です。


白内障
カメラのレンズに当たる水晶体が濁って、視力が低下する病気です。
40歳を過ぎた頃から誰にでも起こりうる自然な目の老化現象で、60歳代で7割、70歳代で9割の人が白内障にかかっているといわれています。
加齢による原因以外では、アトピー性皮膚炎・糖尿病など色々な原因がありますが、加齢によって白内障になることが最も多いといわれています。
白内障の症状は、昼間の日ざしや夜間の車のライトがまぶしくてつらい・眼鏡をかけても文字が見にくい・景色がぼやけて見える・明るいところより暗いところの方が見やすい・ものが二重に見えるなど、人によって様々な症状が現れます。
治療
最近では、手術などの治療が大変進歩しており、決して怖い病気ではなくなってきました。一般に、手術にかかる時間は15〜30分位といわれており、入院をせずに日帰りの場合も多いようです。
その他、白内障の進行を遅らせる点眼薬もありますが、上記のような症状がある場合には、専門医に受診することをお勧めします。


緑内障
目の中にある房水(栄養を運ぶ液体)が排水されにくい状態や排水されない状態になり、目の中の圧力(眼圧)が上がって、目の機能が落ちる病気です。放っておくと、視野が狭くなったり、視力が落ちたりして、失明してしまうことがあります。また、眼圧には異常がないのに視神経に障害を起こす場合もあります。
緑内障は、原発緑内障と続発緑内障とに大きく分けられます。続発緑内障は、ぶどう膜炎・糖尿病網膜症など、他の目の病気が原因でおこる緑内障のことで、ここでは名称だけのご紹介にしておきます。
原発緑内障は、特に他の目の病気が原因ではない緑内障のことで、閉塞隅角緑内障(へいそくぐうかくりょくないしょう)と開放隅角緑内障(かいほうぐうかくりょくないしょう)に分かれます。原発緑内障は、中高年者に1%はいるといわれており、よく見られる病気のひとつです。また、閉塞隅角緑内障は急性型と慢性型に分けることができます。

◇急性型の閉塞隅角緑内障
急性型の緑内障は、もともと房水(ぼうすい)が流れる空間が狭い人に起こりやすく、房水の出口がふさがってしまい房水がたまって急速に眼圧が上がるので、急に激しい頭痛・目の痛み・腹痛・嘔吐などの症状が起こります。治療が遅れると数日で失明することがあるといわれています。
※このような大発作が起こる前に、小発作を起こすことがあります。特に、夜間に一時的なかすみ・目の痛み・光を見たときに虹の輪が見えるなどの症状が現れます。このような症状があった場合は、眼科へ行って目の検査を受けるようにして下さい。

◇慢性型の閉塞隅角緑内障
房水の出口は完全にふさがっていないけれども、排水が悪く、慢性的に高い眼圧が続くタイプの緑内障です。
最初は、自覚症状がほとんどなく、目の疲労感やかすみに始まり、光をながめると光の輪が見える症状がでたり、視野が狭くなったりします。治療をせずに眼圧が高い状態が続くと、少しずつ網膜や視神経などがおかされます。

◇開放隅角緑内障

緑内障でいちばん多いタイプで、房水の出口はあいているのですが、徐々に目づまりを起こし、排水がうまくいかず眼圧が高くなります。
生まれつき素因を持っている人が、年齢を重ねるうちに発症してくると考えられています。若い人にも起こりますが、年齢とともに増加していきます。
このタイプの緑内障も自覚症状はほとんどなく、知らず知らずのうちに視神経の障害が進行して、少しずつ目の機能がおかされていきます。


一部のおくすりの中にも眼圧を上げるものがありますので、緑内障で治療を受けられている方は、必ず医師または薬剤師に申し出るようにして下さい。

治療
慢性的な緑内障の治療は、早期発見が基礎になります。いちど萎縮した視神経、欠損した視野は元に戻らないからです。治療の基本は、眼圧をコントロ−ルすることによって残された機能をできるだけ保全することが治療の目的になります。

点眼薬と内服薬
点眼薬と内服薬によって眼圧をコントロールします。
緑内障は、慢性的に進行していく病気です。医師の指示をよく守り、点眼薬は毎日、忘れずにきちんとさすことが最も重要で、規則正しい生活を送るようにしましょう。また、緑内障の患者さんの半数以上が、点眼薬の治療だけですんでいます。

レ−ザ−光線治療
最近では、外来通院で簡単にできるレ−ザ−手術をすることもあります。
レーザー光線で虹彩に穴を開けて房水の通り道をつくったり、出口を開けたり、目詰まりの部分の通りをよくします。痛みはまったくなく、外来で簡単にすむ治療ですので、ご安心ください。

手 術
手術は最終的な手段です。房水の新しい通り道をつくったりします。


結膜炎
結膜とは 、まぶたの裏側と眼球の表面から黒目の周囲までを覆っている粘膜の部分をさします。一方、黒目の部分は「角膜」とよんでいます。白目の表面を覆っている部分を「眼球結膜」、 まぶたの裏側を「眼瞼(がんけん)結膜」とよんでいます。
結膜
結膜は、目の一番外側にあるため、異物・細菌・ウイルス・スギ花粉やダニのような抗原(アレルギ−反応を起こす元の物質)など、外界からの様々な物質が侵入する機会の多いところです。つまり、結膜は、外界から目に侵入してくる異物から目を守る働きをしています。結膜は、常に涙で潤っており、異物や細菌などの侵入を防いでいます。目に異物が侵入してくると、反射的に涙の分泌量が増え、異物を洗い流そうとします。しかし、多くの細菌にさらされたり、睡眠不足や過労などで抵抗力が落ちているときには、炎症を起こすことがあります。それを結膜炎と呼んでいます。症状としては、目やに・充血(目が赤くなる)・かゆみ・異物感(ごろごろする)・涙っぽいなどの症状が現れます。
結膜炎の原因のうち頻度の高いものに、細菌・ウイルス・アレルギ−があげられます。最近では、クラミジアの感染やドライアイが原因となるケ−スも増えているようです。


 細菌性結膜炎(さいきんせいけつまくえん)  
結膜に細菌が感染して起こる結膜炎で、子供に比較的多く見られます。
症状は、目やに・充血・涙っぽいなどで、充血は目頭や目じりに近いところに強く出ます。

治療
抗生物質の目薬を点眼します。だいたい、3〜4日で充血が減り、目やにがなくなってきます。


 ウイルス性結膜炎(はやり目) 
ウイルスの感染で起こる結膜炎で、急性出血性結膜炎(きゅうせいしゅっけつせいけつまくえん)・流行性角結膜炎(りゅこうせいかくけつまくえん)・咽頭結膜炎(いんとうけつまくえん)があります。これらの結膜炎は、感染力がとても強く「はやり目」ともいわれています。

◇ 急性出血性結膜炎
エンテロウイルス70というウイルスが原因で起こります。感染力が強く、発症まで18〜36時間と短いことが特徴です。症状は、白目をおおう眼球結膜に出血が起こり、ところどころ血が付いたように真っ赤に見えます。目やにも大量で粘り気が強く、ゴロゴロとした異物感も強く起こります。

◇ 流行性角結膜炎
アデノウイルスというウイルスが原因で起こります。非常に感染力が強いため、しばしば集団発生することがあります。感染してから5〜7日で、片方の目から始まり、数日後にもう一方の目に起こってきます。症状は、白目全体が真っ赤になるほどの激しい充血・大量の目やに・上下の眼瞼結膜に細かいブツブツができて目がゴロゴロするような異物感などで、時に黒目の角膜にはん点ができることもありますが、だいたい2週間前後で消失します。

◇ 咽頭結膜炎(プ−ル熱)
アデノウイルスが原因で起こる結膜炎ですが、流行性角結膜炎を起こすウイルスとは型が異なります。子どもに多く見られ、 水泳の授業を行う夏期に多発するため「プール熱」とも呼ばれています。
症状は、他のウイルス性結膜炎と同じように、強い目の充血・大量の目やに・異物感などですが、のどが腫れたり・38〜39度の熱が出たりすることがあります。

治療
抗エンテロウイルスにもアデノウイルスにも特効薬はありません。炎症を抑える目的で副腎皮質ステロイドの目薬と、細菌による混合感染を防ぐために抗生物質の目薬を併用して点眼します。だいたい、1週間から10日で治癒します。
ウイルス性の結膜炎は、非常にうつりやすい病気です。人にうつさないように、以下の『日常の注意事項』を参考に医師の指示を守るようにして下さい。

☆日常の注意事項
手をよく洗いましょう。せっけんを使用し、十分な流水で洗い流します。
タオル・洗面器は別にしましょう。
登校やプ−ルは医師の許可を得てからにしましょう。
点眼薬は、必ず症状のある方の目だけに使用しましょう。
目薬の入っている容器は、使用しているうちにウイルスに汚染されていることが多く、片方にうつることがあります。

 アレルギ−性結膜炎 
花粉やハウスダストなどの原因によって、結膜でアレルギ−反応が起こる結膜炎です。
症状は、強い目のかゆみで、白っぽい糸を引くような目やに・涙っぽい・目の充血・異物感などをともないます。

治療
抗アレルギ−剤などの目薬を点眼します。アレルギー反応を起こす抗原をできるだけ遠ざけるようにし、花粉の場合は眼鏡をかけるなどして防護することも大切です。

  よくあるまぶたの病気

麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
まぶたの縁にある脂腺などに細菌が感染しておこる化膿性の病気です。
一般に、「ものもらいと」と呼ばれていますが、関西地方では「めばちこ」、四国地方は「めいぼ」、山陰地方は「めぼいと」などとも呼ばれているようで、地域によって様々な呼び名のあるおなじみの病気です。
「まばたきをすると目が痛い」という症状で気がつく場合が多く、まぶたが赤く腫れ、触ると痛み、かゆみを伴うこともあります。症状はしだいに強くなりますが、やがて表面に膿をもった点(膿点)ができ、それが破れて膿が出てしまうと、病気は治ります。

治療
乳幼児などで症状がひどい場合は治療が必要ですが、普通は放っておいても2〜3週間で自然に治ります。しかし、症状が激しい場合は、必ず眼科を受診するようにして下さい。
一般に治療は、症状に合わせて抗生物質の目薬を点薬、あるいは内服薬や軟膏などが処方されます。早めに受診すれば、これらの薬で細菌の働きが弱められ、膿点が形成されないうちに治ることもあります。

霰粒腫(さんりゅうしゅ)
まぶたの中に半球状のしこりができる病気で、まぶたに触るとクリクリと動きます。しこりは徐々に大きくなり、まぶたが重苦しくうっとうしくなりますが、ふつうは痛みはともないません。しかし、細菌により感染して炎症をおこしてしまうと麦粒腫と同じように赤く腫れ、痛みが出ることもあります。

治療
しこりはほうっておいても問題はありませんが、不快感があるので、切開して内容物を取り除くことが多いようです。
炎症を起こしている場合には、麦粒腫と同じように抗生物質による治療を行います。

眼瞼炎(がんけんえん)
まぶた(眼瞼)におこる炎症性の病気です。眼瞼炎には、細菌やウイルスに感染して起こる「感染性」のものと、薬品や化粧品などに対するかぶれやアレルギーで起こる「非感染性」のものがあります。
かゆみが主な症状で、特に非感染性の場合は、非常にかゆみが強く、まぶたが赤くなって、腫れも少し伴います。また感染性の場合は、目やにが多く出て、痛がゆくなることもあります。

治療
非感染性は、何もしないでほうっておいても治ることがありますが、良くならないときにはステロイド剤の軟膏を使用します。
感染性は、抗生剤や抗ウィルス剤による治療を行います。

  点眼剤の使い方

1. 目薬の点眼方法
手を石鹸でよく洗って下さい。
下まぶたを軽く引き1滴を点眼します。
一般に、1回1滴が適量とされています。目に入る薬の量は1滴で充分効果があります。それ以上さしてもあふれでるだけです。あふれたくすりは清潔なティッシュで拭き取りましょう。
場合によっては、2〜3滴の場合もありますので、医師または薬剤師の指示に従ってください。
容器の先がまぶた・まつげ・目に触れないようにしましょう。
点眼後は目をつぶり目頭を押さえるようにしましょう。
点眼後、1分間は目と目の間を押さえることによりかなりの副作用発現が押さえられます。
懸濁型(けんだくがた)の点眼剤はよく振り、一番後に使用しましょう。
用時溶解型の点眼剤は、溶解時に振って溶かしてから使用しましょう。
薬が2種類以上ある場合は、後の薬は5分程度あけて点眼しましょう。
点眼後の吸収率 30分 ほぼ100%
  5分 90%
  3分 80%
5分以上あければ、それぞれがきちんと吸収され、効果が出やすくなります。

2.眼軟膏の点眼方法
手を石鹸でよく洗い、チューブの先を清潔なガーゼかティッシュで拭いてください。
鏡を見ながら下まぶたを軽く引き、チューブの先がまぶたやまつげ、眼球に触れないように注意しながらチューブを少し押して下まぶたに薬をつけましょう。
まぶたを閉じて軽くマッサージするようにしましょう。その時、強く押さえ過ぎないように注意して下さい。
使用した後のチューブの先端を清潔なティッシュで拭き取りフタをしましょう。

3.子供への点眼方法
点眼時に目をつぶってしまうお子さんには、目頭に1滴くすりを置きまばたきをさせると薬が自然に目の中に入っていきます。
泣いてしまうと薬が涙によって押し出されてしまうため、効果が出ません。どうしても点眼できないときには、寝ているときにさしてもかまいません。

4.点眼剤の保管方法
「冷暗所保存(冷凍室には入れない)」などの指示がある場合は、それに従いましょう。 特に注意がなくても、直射日光を避け、なるべく涼しい所に保存してください。
点眼後はしっかりフタをして、袋(投薬袋など)に入れて不潔にならないように注意しましょう。
救急箱に保管する場合は、開封した湿布薬などと一緒に保管しないようにしましょう。
幼児が誤って飲むと危険ですので、幼児の手の届かない所に保管しましょう。

5.一般的な注意
手は清潔にして使用しましょう。
他の人には貸さないようにしましょう。
お医者さんの指示に従って用法用量を守って使用しましょう。

 まとめ

今回の処方せん豆知識は、『よくある目の病気』と題して、日常よく耳にする目の病気の症状や治療法について簡単に触れました。今回ご紹介した以外にも、目の病気は沢山あります。現在社会では、パソコンなどの普及により目を酷使するケ−スが増えています。目も体の一部ですので、続けて使えば疲れてしまいます。
例えば、1時間使えば、10分休むといったように適度に目を休めて使うようにしましょう。
また、糖尿病や高血圧を始め、色々な病気が目の病気を引き起こすことがあります。最近、目が疲れる・見えにくいなどの症状があれば、眼科の医師に相談するようにして下さい。思わぬ病気が発見されることもあるかもしれません。特に、中高年以上の方は、眼科で定期的に検診するようにしましょう。
アルバ薬局 みてじま店 管理薬剤師 桾本 愛子・薬剤師 岡崎 きくみ 



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