尿路結石は、その名前からもっわかるように尿路に石ができる病気です。尿中に溶けているカルシウムやシュウ酸・リン酸などのミネラルが何らかの原因で結晶化して、石にように固まったものを結石といいます。石の大きさは、砂粒のようなちいさなものからこぶし大の大きさのものまでさまざまです。
石が小さければ、痛みをあまり感じることなく尿と一緒に自然に流れ出てしまいますが、石の直径が10ミリ以上になると自然に排出することは困難になります。また、小さくてもギザギザしている石の場合、尿管などにひっかかってしまうと、わき腹や背中にかけて激しい痛みの発作を起こし、静かに寝ていられず、転げ回ったり、冷や汗をかいて苦悶するほどの痛みを感じるといわれています。
また、尿路結石の全国規模の調査によると、男性は11人に1人、女性は26人に1人が一生のうち1度は尿路結石にかかるという結果が出ており、頻度の高い病気といえます。男性が女性の約2倍以上を占め、30〜60代(女性では50〜60代)にかけて多く、こどもには比較的まれな病気です。
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結石のできる場所によって名称や症状が異なる
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結石のある位置によって、「上部尿路結石」と「下部尿路結石」に分けられます。
上部尿路結石には、「腎臓結石(じんぞうけっせき)」と「尿管結石(にょうかんけっせき)」があり、いずれも腎臓で結石がつくられ、腎臓にとどまっていれば腎臓結石、尿管まで流れ落ちたものを尿管結石と呼びます。尿路結石の95%以上が、上部尿路結石で占められています。
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下部尿路結石には、「膀胱結石(ぼうこうけっせき)」と「尿道結石(にょうどうけっせき)」の2種類があります。これらの結石のほとんどは、膀胱でつくられ、膀胱にとどまっていれば膀胱結石、尿道に下降したものを尿道結石と呼びます。この下部尿道結石は、あまり多くなく結石全体の5%以下で、さらに減少傾向にあるといわれています。
上記のように、結石のできる場所によって症状や石の成分、かかりやすい年代などの違いがあります。
それぞれについて、もう少し詳しく見ていくことにしましょう。
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〔腎臓結石〕
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結石が腎臓にとどまっている限り、痛みなどの自覚症状はほとんどありません。しかし、痛みがないために結石が大きくなったことに気づかず、結果的に腎臓機能を低下させたり、腎盂腎炎(じんうじんえん)などの合併症を引き起こすことがあるので注意が必要です。
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〔尿管結石〕
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尿管内にある結石で、腎臓結石が尿管に下降したものです。脇腹や背中にかけて「疝痛発作(せんつうほっさ)」と呼ばれる激しい痛みを伴うことがあります。疝痛発作は、結石が尿管をふさぐために尿の流れが妨げられ、腎臓内の圧力が急激に高まって起こると考えられています。結石がある側のわき腹から下腹部にかけて、突然、激しい痛みが起こり、痛さのあまり転げ回ったり、顔面蒼白で冷や汗をかいて苦悶します。同時に、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。痛みは2〜3時間続きます。また、結石が尿路を傷つけて血尿が出る場合もありますが、目に見えない場合が多く、検査によってわかる場合がほとんどです。
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〔膀胱結石〕
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腎臓結石が膀胱まで落ちてきたものと、膀胱内でできる結石があります。前者の場合、尿管結石が膀胱に排出されると激しい痛みはなくなり、その結石もほとんどが尿と一緒に自然に排出されことがほとんどです。しかし、結石が膀胱にとどまって大きくなると、排尿痛や頻尿などの排尿障害や血尿が現れてきます。尿管結石ほどの、激しい痛みはありませんが、下腹部にチクチクとした痛みを感じることがあります。トイレが近くなったり、尿がにごるなど膀胱炎とよく似た症状が出るのが特徴です。また、膀胱結石は男性がほとんどで、高齢者に多く見られます。
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〔尿道結石〕
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膀胱内にできた石が、さらに尿道に下降していったものです。結石が尿道につまると尿が出なくなったり、排尿痛がおこります。目で見てわかる血尿を伴うこともあります。しかし、尿道結石は多くの場合、尿と一緒に自然に排出されます。
また、尿道結石が男性に多いのは、尿道が長いために石がとどまりやすいからで、女性にはほとんど見られません。
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結石の成分
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石の種類は、代表的に4種類あります。以下、それぞれについて見ていくことにしましょう。
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〔カルシウム結石〕
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カルシウム結石は、シュウ酸カルシウム結石とリン酸カルシウム結石の2種類があります。シュウ酸カルシウム結石は、尿路結石の中でも最も多く、全体の約80%を占めています。はっきりとした原因はわかっていませんが、動物性脂肪やシュウ酸を多く含んだ食品などのとりすぎに加えて、カルシウムを含んだ食品をあまりとらないなどのバランスの悪い食生活が主な原因と考えられています。
腎臓や尿管といった上部にできる結石のほとんどがカルシウム結石です。
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〔リン酸マグネシウムアンモニウム結石〕
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別名、感染性結石ともいい、尿素分解菌の感染が原因でできる結石です。抗生剤で尿路感染を抑えることが必要となります。男性に比べて女性に多くみられる傾向があります。
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〔尿酸結石〕
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尿中に尿酸が多いときにもできますが、尿が酸性になってしまうことが最も大きな原因でできる結石です。高尿酸血症(こうにょうさんけつしょう)・痛風・高尿酸尿症(こうにょうさんにょうしょう)などの代謝異常の人がかかりやすいとされています。また、40〜50代の男性に多く、女性には少ない結石です。
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〔シスチン結石〕
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尿細管の機能異常によって起こるシスチン尿症という遺伝性の疾患が原因でできる結石です。
10代あるいはそれ以前でも発症し、再発を繰り返すことが特徴です。
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